fukusukenotubuyaki

にゃんず+etc

こつぶ君の病気


*門脈体循環シャント

この病気は獣医師等臨床家が知って始めて捜し始めるというタイプの
病気だそうです。
それほど猫には珍しい病気だそうです。
【門脈】胃・腸・脾臓膵臓からの血液を集めて肝臓に繋がっている血管。
【シャント】近道・短絡という意味。
*本来正常ならば腸管から栄養素と一緒に吸収された栄養素や
アンモニアなどの有害物質や毒素が門脈に集まりココから肝臓に
入って分解や作り替えをし無毒化して大静脈を経て心臓に入り
全身を巡ります。
それがシャント(近道)が起きているため門脈から直接大静脈に
アンモニアや毒素が流れ全身を巡ってしまうのです。
いわゆる血管の奇形です。
食事をすると大量のアンモニアが発生します。
そのため無毒化されず直接体を巡る大量のアンモニアが脳に
悪影響を及ぼし、肝性脳症と呼ばれる神経障害・意識障害や痙攣や
昏睡といった症状が出てきます。

*主な症状
無関心・沈鬱・元気消失・嗜眠・旋回運動・凶暴化等性格の変化・
頭を押し付ける・壁づたいに歩くなどの異常運動・失明・痙攣・
昏睡・よだれが多い(流涎)・ふらつき・嘔吐・下痢・便秘・
尿酸アンモニアによる尿道結石(尿酸アンモニウム結晶の排せつ)
血尿、頻尿など 【猫には流涎が特徴的だそうです。】
*先天性(一次性)・後天性(二次性)
門脈体循環シャント・門脈シャントには先天性のものと
後天性のものがあります。
・先天性…生まれながらにしてもっているもの。2歳くらいまでに見つかるも
 のがほとんどです。
・後天性…原因のほとんどが肝硬変。慢性的に門脈の高血圧が
起きている場合、体が勝手にシャントを作ってしまうのだそうです。
神経障害や意識障害等が見られる他に血液検査で肝臓に関する数値が
上がっていることが確認されます。
(こちらの場合は手術は難しいそうです)

*肝外性・肝内性
大きく2種類に分かれます。
肝外性…肝臓の外にある血管がシャントをおこしている。
肝内性…肝臓の中にある血管がシャントをおこしている。
    (こちらの場合は手術は難しいそうです)

*異常を見かけてから病院・検査機関で結果を判断するまでの流れ
飼い主さんがペットの異常をみつけ獣医さんへ
          ↓
       全身チェック
          ↓
  血液検査および血液生化学検査の実施
(ここでアンモニアの数値等で異常が発見される)

アンモニア・総胆汁酸・コレステロール・肝機能等を
 食前と食後2時間後に計るために12時間絶食し空腹状態
 で翌日等来院するよう指示される
          ↓
    食前と食後2時間後に血液検査
アンモニア・総胆汁酸・コレステロール・肝機能等)
      尿検査をする事もある
  (尿酸アンモニウム結晶の有無の確認等)
          ↓
ココで、数値の異常が認められたり結石が見つかった場合、
CTスキャンがある施設だったり、大学病院等を紹介してもらい
精密検査に行く事になる。

*大学病院等へ行ってからの検査
・血管造影を行いCTスキャン撮影(この時全身麻酔をかけますので
  前日夜から絶食絶水)

・この検査で門脈シャントが発見された場合、
 シャントが認められる場所一次性か二次性なのか、 
 シャント血管が1本なのか複数なのかを調べ、治療法を決定します。